伊勢型紙の4つの製作技術
伊勢型紙は、鈴鹿で受け継がれる伝統的な工芸品で、様々な模様を彫り出す技法があります。
突彫(つきぼり)
「突彫」は、型地紙を板の上に置き、小刀を垂直に立てて曲線や折線を彫る古い技法で、小紋や中形などに適しています。
※型地紙(かたじがみ)とは、伊勢型紙の彫刻に使用する紙です。「渋紙」とも呼ばれ、和紙を柿渋を使って縦横に張り合わせて作られます。製造には、天日乾燥や燻製を繰り返し、約1か月半かけて仕上げます。現在、渋紙を生産する地域は全国でも白子・寺家地方のみとなっています。
道具彫(どうぐぼり)
「道具彫」は、花弁のような形状の小刀を使用し、刃先を型地紙に垂直に立てて掘り抜く技法です。
縞彫(しまぼり)
「縞彫」は、小刀と定規を使用して縞模様を彫ります。線の微妙なズレでも柄に影響が出る難しい技法です。
錐彫(きりぼり)
「錐彫」は、小さな丸の集合体で図柄を作ります。小紋に使用され、「鮫」、「行儀」、「通し」などの柄があります。
鈴鹿の伝統工芸品を知ろう
伝統工芸品にはその地域の歴史や文化、技術が詰まっており、その技法を伝承していくことは大切だと思います。また、手仕事で作られた美しい伊勢型紙には、現代の機械で作られたものにはない魅力があると感じます。
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