純喫茶の良さについて綴ります。
先日以下のようにツイートしました。
ツイートに書いてあるとおり、純喫茶の醍醐味は「空間を楽しむ」ことだと僕は思います。
本noteでは、このツイートの内容を深堀りします。ぜひ最後までお読みください。
そもそも「純喫茶」とは
純喫茶というと「レトロな喫茶店」と思われるかもしれませんが、もともとは上記の意味です。
日本でコーヒーを飲む文化が輸入されたのは明治時代のことで、当時の喫茶店は知識人の社交場としての機能がありました。しかし関東大震災(1923年)の頃になると、夜には酒類を出し、隣に座る女給にチップを払うような、今のキャバクラおのような業態の喫茶店が出現するようになりました。こうした風俗営業としての喫茶店を一般に「カフェー」と呼びます。
こうした”エロの喫茶店”と区別するために、純粋にコーヒーのみを提供する喫茶店のことを「純喫茶」と呼ぶようになります。
このように、もともと純喫茶は「酒類を扱わない、純粋な喫茶店」という意味でした。
しかし、1980年代以降日本にコーヒーチェーンが普及するようになると、かつての喫茶店はレトロの象徴としての扱われるようになり、そこから「純喫茶=レトロな喫茶店」というニュアンスが生まれるようになりました。
コーヒーや喫茶店の歴史についてより詳しく知りたいという方は、以下の本が分かりやすくて面白いのでおすすめです。
純喫茶の醍醐味は「空間を楽しむ」こと
というわけで、本題に入ります。
僕は純喫茶に行く時、いつも「空間」を意識しています。純喫茶はチェーン店ではないので、同じお店は他にありません。店内の空間やインテリアには店主のこだわりが反映され、どのお店でも唯一無二の空間が広がっています。
純喫茶のお店に入ると見るところが多くて忙しいです。店の照明、テーブル、天井、壁、カウンター、食器、音楽…。
空間を観察したあとは、本を読んだり、ぼーっとしたりして純喫茶を楽しんでいます。
純喫茶の「空間」で落ち着こう
純喫茶の空間ってものすごく落ち着くんですよね。
純喫茶の「空間」は儚いから良い
純喫茶の空間の具体例①:エーデルワイス
純喫茶って実際どんな感じなのというイメージをつけるために、具体例を2つ紹介します。まずは名古屋久屋大通にある「エーデルワイス」です。
外見は一見普通な感じですよね。
しかし、扉を開けると、そこには…
西洋の彫刻、東洋の彫刻がずらずらと配置されています。
このように、純喫茶という空間には、店主のこだわりが詰め込まれています。純喫茶に入店するとは、その店の店主が描いた芸術を味わいに行くのと同じと言っても過言ではありません。そしてその空間は、その場所でしか味わうことのできないオンリーワンな空間です。
おまけ:純喫茶の雰囲気を味わうのにおすすめの曲
このnoteを読んで、「純喫茶いいかも」と思ってもらえたなら幸いです。ぜひ純喫茶に実際に足を運んでみてほしいのですが、近くに純喫茶がないなどで純喫茶に行くのが難しいという方もいると思います。
そんな方向けに、純喫茶の雰囲気が味わえるような曲を紹介します。
ガロ「学生街の喫茶店」
これはもう定番ですよね。1970年代初頭に大流行したフォークソングです。
もう一曲紹介します。
中野忠晴「小さな喫茶店」
こちらは戦前の歌謡曲です。
戦前昭和の日本というと「暗い」「戦争」というイメージが強いかもしれませんが、音楽の切り口から戦前を見ると、ものすごく明るい音楽が多くてびっくりします。
それでは。
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